過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part4
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37: ◆EBFgUqOyPQ[sage saga]
2013/07/12(金) 01:07:33.38 ID:0Lh97Fm6o
クラリス「ところでせっかく教会に来たのですから、懺悔、とまではいかなくとも何か悩み事でもありませんか。話せる範囲でいいですよ。悩める子羊を救うのも聖職者の仕事ですからね」

クラリスは少しだけ胸を張ってそう言う。
智絵里は少しだけ下を向いて考えた後、そのまま上目遣いになってクラリスを見る。

智絵里「じゃあ……すこしだけ、いいですか?」

智絵里は控えめに話し始める。

智絵里「前に、友達と喧嘩してしまったんです。ちょっとした考えの違いで……それ以来、会ってないんです」

クラリス「なるほど……それで仲直りをしたいということですか?」

智絵里「あ……いえ、仲直りはしようとしてるんです。一度はしようとしたんだけど……結局だめでした」

そう言った後、智絵里は頭を伏せてしまった。

クラリス「あら……それは残念でしたね」

智絵里「でも……今度こそ、仲直りしようと思って、いろいろ考えてるんです!」

頭を下げていた智絵里は再び顔を上げてクラリスの方を向き直した。

智絵里「でも、その仲直りの方法に、ちょっとだけ……自信が持てないんです」

クラリス「なるほど、それが悩みですか。その仲直りの方法というのは、自分の仲直りの手段ではなく相手のためにしようと思っているのですか?」

クラリスのその問いに対して智絵里は頷く。

智絵里「もちろんです。また……みんなで楽しく、一緒にいたいですから」

クラリス「なら、貴女のその正しいと信じた方法を、自信をもってしましょう。その気持ちは相手に必ず伝わるはずですから。これは私の勝手な想像ですけど、相手もきっとあなたと仲直りしたいと思っていますよ」

クラリスは、相手が智絵里のことを嫌っているという可能性も考えていたがそれは口には出さなかった。
この小さな少女が一生懸命になって悩んでいることだ。余計な不安を与えたくなかったのだ。

智絵里「本当……ですか?」

クラリス「ええ、もちろんですわ」

先ほどまで少し不安そうな表情で話していた智絵里だったが、その表情には笑顔が戻っていた。

智絵里「ですよね……わ、わかりました!がんばります!」

クラリス「ふふ、きっとうまくいきますよ」








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