過去ログ - 勇者「魔王は一体どこにいる?T」
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595:魔王の手[sage saga]
2013/07/19(金) 21:13:20.19 ID:zrhErYKm0
---夜---


メラメラ パチ


エルフ「ここから先はもう魔物が出る事は無いと思う」

勇者「植物も少なくなってきたね」

騎士「明日からは少しペースを落とさないと高山病に掛かる」

エルフ「さすが旅が長い・・その通りだ」

騎士「気分が悪くなったらそれ以上山を登る事は出来なくなる・・無理はしないように行こう」

エルフ「馬もこれ以上は坂道を上がれない・・ここに置いていくしか無い」

僧侶「ねぇねぇ〜お星様が綺麗〜」

騎士「あぁ・・本当だね」

僧侶「山の上に居るからなのかなぁ?」

騎士「多分そうだよ」

エルフ「今日は月が無い」

僧侶「お空はお星様で一杯なのに地面は真っ黒・・」

騎士「・・世界が闇に包まれているというのはこういう状態なのかもね」

僧侶「お月様でもあれば明るいのにね」

騎士「真っ暗闇の中で人は生きていけない・・だからこうやって焚き火を起こす」



メラメラ パチ



僧侶「ふ〜ん・・そっか〜不安になると火を使うのかぁ」

騎士「魔王はそういう人間の心を良く知っている・・だから呪いを掛けているんだ」

僧侶「命の泉の呪いの事?」

騎士「そう・・憎悪で支配して人々を不安にさせる」

僧侶「ねぇ?エルフが火を嫌う理由は?」

騎士「エルフは暗闇でも森の声を聞いて過ごせるんだ・・」

騎士「火で森が焼かれると森が苦しむ声がする・・その声はエルフにとって耐え難い声なんだと思う」

騎士「・・そうだろ?エルフ?」

エルフ「・・・・・」





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