過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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824: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/05/01(木) 23:49:45.80 ID:832ifbPFo
そういえば、この怪しい隣人は、出会った時に言っていたではないか。
自分だけでなく、自分の友人にも『勉強』をさせてみたいと。
だから、そのためにこの博物館へ足を踏み入れたと。
アロエ「……それで、お友達の勉強の方はどうなんだい、『センセイ』」
ミュウツー『……センセイ?』
不意に『声』が、怪訝そうな響きを持った。
よく見ると、マントの片隅を握り締める手が見えている。
二足歩行だからだろうか。
アロエはいつの間にか、それを『前脚』ではなく『手』と認識していた。
我ながら勝手なものだ、とアロエは思う。
いつから、あの手はああして布切れを掴んでいたのだろうか。
“人間と違って”三本しか指のない、色の薄い手。
見慣れない、妙な造形の手。
ミュウツー『なぜ、そんな呼び方をする』
アロエ「……えっ?」
思わず声が漏れる。
まさかにも、『先生』という言葉を知らないとは思えなかった。
では、『マントの君』は何に引っ掛かりを覚えたというのだろう。
アロエ「……あれ、そんなに変なこと、あたし言ったかな」
ミュウツー『いや……そうではない』
ミュウツー『ニンゲンの言語や概念に関して言うならば、だが』
ミュウツー『その点において、貴様の方がおかしい、ということはありそうもない』
ミュウツー『ならば……いや、当然、おかしいのは私の方……なのだろうな』
アロエ(……知らなくて驚いてるってのとは、ちょっと違うか)
アロエ「どういうこと?」
ミュウツー『「センセイ」とは……研究者たちの長や指導者を指す言葉だ』
ミュウツー『……少なくとも、私の持つ知識の中では』
ミュウツー『私には、そう呼ばれる心当たりがない』
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