過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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825: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/05/01(木) 23:53:05.47 ID:832ifbPFo

アロエは内心、唸る。

たしかに、その認識が完全に誤っているとは言えない。

特定の条件下であれば。


アロエ「キミって……いったいどんなところで育ったんだか」

ミュウツー『……やはり、そう感じるか?』

アロエ(……あっ)

アロエ「えっと……」


友人が響かせる声には、不安が滲んでいる。

無視できない何かが食い違っていることに、本人も気づいているのだろう。


『この人間の女と自分の間には、ある単語の意味や概念について認識のずれがある』。

『それはつまり、どういうことなのだろう』。

『何を意味するのだろう』。


ミュウツー『やはり、私の……』


流れ込む声を遮るように、かぶりを振った。


アロエ「ううん……別に、そういう意味じゃなかったんだ」


実際、発言したアロエ本人にそんなつもりはなかった。

人間同士の間にだって、認識のずれはいくらでもある。


そんなことは、大して問題にならない場合が多い。

人間同士ならば。

けれども、この出自も知れぬ、姿さえ見せてはくれない友人にとっては、どうだろう。


人間の言葉を扱うということは、この子にとってどういうことなのか。

本来は自分たちの道具ではない、と理解しながら思考し、使う。

この子には、この子の言葉があったはずだ。

たしかに、『領分を侵している』と言えるかもしれない。

それはあまりに無粋な切り捨て方だが。




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