過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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930: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/07/22(火) 22:27:16.83 ID:aMV/BRFao

ジュプトル「じゃあ、ええと、うらやましい」

ジュプトル「へへへ」

ジュプトル「……それで、いなくなるのは かなしい」

ミュウツー『……』

ミュウツー『たしかに、そうだな』


どうしてなのか自分でもわからないが、なぜか断言できた。

自分は知らないはずなのに、わかるように思えた。

誰かがいなくなってしまったときの、胸が締めつけられるような、居場所を失っていくかのような気持ち。


ミュウツー『それは……私にもわかる』

ジュプトル「わかるの?」

ミュウツー『……たぶん、な』


大きな穴が開いているからだ。

理由もわからない、原因もわからない。

ただぽっかりと、心が何かの形に抉られていることだけは確かだからだ。


ジュプトル「……でも、おまえ あのとき……」

ミュウツー『確かに、あの時はああ言ったが』

ダゲキ(……あのとき)

ミュウツー『だが、なぜだろうな……“それでも”わかるように思う』


本当は、『気がするだけ』なのかもしれない。

友人の苦しさなど、実際には何ひとつ、わかってやれていないに違いない。


ジュプトル「あ、そう……」

ミュウツー『別に、お前に合わせようとしているわけではないぞ』

ジュプトル「うん、それは わかる」


実に人間くさい所作で、ジュプトルが肩を竦めた。

だが共感できた『ような気がする』だけでも、一歩前進できた気になれた。

それはなんだか、腹の底をくすぐられるような感触だ。




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