過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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934: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/07/22(火) 22:37:10.84 ID:aMV/BRFao
ミュウツー『だが駄目だ。上手く言えないことなど初めからわかっている』
ミュウツー『そう思うのならば、もう少し粘ってみせろ』
ダゲキ「えっ」
きょとんとしたような、困ったような顔をしている。
目つきやしぐさだけではなく、『表情のなりそこない』のようだ。
もう一押しなのかもしれない。
ミュウツー『完璧に言えなくても誰も文句は言わない。どうせ私以外は大差ないだろうが』
ミュウツー『それよりも今、お前が考えていることを口に出せ』
ミュウツー『どう言っていいかわからないなら、知っている限りの表現を使って言え』
ダゲキ「それでも、むずかしいよ」
ミュウツー『それはわかっている』
ミュウツー『だが、こんなところで手間取っているようでは、先行きは暗い』
ジュプトル「なあ……ちょっと」
ミュウツー『なんだ?』
ジュプトル「そんな、むりに いわせなくても」
ミュウツー『お前も同じはずだ』
ミュウツー『ここで躊躇してやめたら、いつまでたっても上達しない』
ミュウツー『お前は、自力で何かを思考できるようになりたかったのではないのか?』
ミュウツー『私と同じように、自分が何者なのかを考え、知りたかったのではないのか』
ミュウツー『それは、ここで口を噤んでしまう程度の目的だったのか』
ダゲキ「う、うん、ぼくは……」
ダゲキ「……えっ」
ミュウツー『言わねばならないことがある、考えねばならないことがある、とお前たちは言った』
ミュウツー『理由はそれぞれかもしれないが、手段は一致している』
ミュウツー『だからこそ、許しがたいニンゲンの道具といえど学ぼうとしたはずだ』
ミュウツー『憎かろう腹立たしかろうが、それでも使えるものなら使ってやろうと』
ジュプトル「そ、りゃあ……そう だけど」
ミュウツー『そうやって「使って」、森で生活してきたと言っていたではないか』
ダゲキ「ご、ごめん」
イーブイもチュリネも、困ったような、唖然としたような、なんとも言いがたい表情を見せている。
ジュプトルも、誰に同意すべきか決めあぐねて焦っているようだ。
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