過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』
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951: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/08/20(水) 01:01:08.54 ID:uzzTTkrho

なかなか伝わらないことに痺れを切らしたのか、ジュプトルはばたばたと身振りを交えて説明を始める。

そしてジュプトルは、自分で自分の首を絞めるしぐさを見せた。

その身振りを見てようやく合点が行く。

ふたりとも要は、ハハコモリの一件があった日のことを言っているようだ。


ミュウツー『あ……あれか……あれは、その……お前たちが』


あの時は、確かに『怒っていた』と言って間違いはないだろう。

だが、思い出すと頭の中が熱くなる。

その話には触れないでくれ、と言いたくなるのだった。


イーブイ「ねえ、もっと ちがうの、よんで」

イーブイ「にーちゃんたちばっかで、つまんない」

ミュウツー『ん? ……ううむ。そうか』

ミュウツー『……他に、と言われても……そう色々はないのだが』


そう言いながら、渡された紙袋の中を覗き込む。

イーブイにその気はなかったのだろうが、思わぬ助け船を出されたように思えた。

内心、少しほっとしていた。


表紙だけが硬く厚い本、大きな本、紙の枚数は多いが小さな本。

改めて見ると、あの女が選んだ本は、見た目の印象も中身も見事にばらばらだった。

隅が剥げたもの、色の妙に褪せたものと、年季が入っているものが多い。


ミュウツー(……これも、あの女の子供が読んでいた本、ということなのか)


ニンゲンの子供は、恵まれている。


ジュプトル「もう べつの ほん、よむの?」

ジュプトル「さっきの ほんの ことだけど……まだ きいても いい?」

ミュウツー『言ってみろ。探しながら聞く』


紙袋の中の本に触れながら答えた。


ジュプトル「すぐ わたせば、いいんじゃないの? てがみ」

ジュプトル「はやいほうが、うれしいんじゃないの?」




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