過去ログ - 京介「ただいま」 桐乃「おかえり」
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772: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:16:51.10 ID:wpY9u+d00
桐乃「多分、京介が思ってるのとはちょっと違うかな。 あたしが言ってるのは」
桐乃は線香花火に火を点け、言葉を続ける。 パチパチと火花を散らすそれを見ながら。
桐乃「……あたしはね、京介。 その初めての台詞をあたしに言ってくれたのが、嬉しかった」
773: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:17:22.83 ID:wpY9u+d00
こいつは急にこういうことを言うからな。 聞く俺側からしたら恥ずかしいし、照れるし、まあ、嬉しいんだけどさ。
京介「桐乃」
俺は桐乃のすぐ隣にしゃがみ込み、同じように線香花火に火を点け、話し掛ける。
774: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:17:58.91 ID:wpY9u+d00
京介「俺はお前のことをずっと知ってて、お前も俺のことをずっと知ってる。 お前は俺のたった一人の妹で、一緒に居た時間は誰にも負けねえよ。 そんで今は」
京介「俺が初めて一生一緒に居たいって思った奴で、俺が初めてこいつのことだけは他の全てを捨てても守ってやりたいって思った奴で、俺が初めて絶対に幸せにしてやりたいって思った奴だ」
京介「それじゃ、駄目か?」
775: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:18:37.32 ID:wpY9u+d00
京介「そうか。 なら、良かったよ」
京介「一応、言っとくか」
京介「桐乃。 何か悩むことあったら、すぐに相談しろよ。 お前がどんなことを言っても俺は馬鹿にしねえし、どんな相談でも真面目に聞く」
776: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:19:17.23 ID:wpY9u+d00
桐乃「いいじゃん。 京介らしくて、良いと思うケド」
桐乃「……ふう。 なんかすっきりしたかも。 ってことで相談あるんだケドぉ〜」
……これはあれだ。 嫌な相談だ。 このパターンは間違いねえぞ。
777: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:19:42.91 ID:wpY9u+d00
桐乃「知ってるし。 でもいっぱい歩いて疲れてるんだよね〜」
京介「……ふむ」
京介「ああ、分かった。 お姫様抱っこして欲しいってこと?」
778: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:20:54.67 ID:wpY9u+d00
桐乃「な、なんでもない! 良いから早く買ってきてよ!!」
記憶を辿っても思い当たることは一つしか無いが……。 ま、まあ行くか。 俺に見える範囲内だし、な。
……ていうか金渡されてねーけど、これって俺が奢らないといけないのかね。 別に奢るのはいいけどな。
779: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:22:38.23 ID:wpY9u+d00
で、自販機の前に到着。
京介「うお、すげえ。 このクソ暑い中、あったかい飲み物売ってるぞ……」
……間違えた振りをして温かいのを桐乃に渡してみようか。
780: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:23:05.72 ID:wpY9u+d00
「桐乃、買ってきてやったぞ」
「さんきゅ」
「……ってこれなんで温かいヤツなの!? 冷たいのが飲みたいって言ったんですケドぉ!」
781: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:23:32.15 ID:wpY9u+d00
で、後日。
「お兄さん。 桐乃に何をしたんですか?」
「え、え? 別に、何もしてないけど……」
782: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/07/26(金) 13:24:25.39 ID:wpY9u+d00
「はい? それで桐乃が自殺したらどうするんですか!」
「自殺するの!? 俺が買った飲み物が温かかったから!?」
「そうです。 お兄さん、この場合どうなるか分かりますか」
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