過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」短編集
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/13(土) 19:26:05.73 ID:OcKQEmd6o
恵美「いや、それは、あのね、ええとね」

真奥「あ、アラス・ラムス、皆にはしーな、しー、分かったか?」

慌てて、どこまで通じるかも分からない口止めをする貞夫だったが、

アラス・ラムス「あたしもちゅーしたいの!」

それを認識したのかどうか、彼女はそう無邪気に言った。

貞夫と顔を見合わせてから、二人で挟みこむように、アラス・ラムスの両頬にキスをした。

アラス・ラムス「ほっぺ?」

不満そうに言うアラス・ラムス。

真奥「あのな、口のちゅーは大人になってからするもんなんだ」

恵美「そうそう、大人になってから、ね?」

実際、生まれたばかりの乳幼児には虫歯菌が存在せず、それが口に入り込む大きな原因は
親が噛んで柔らかくした離乳食や口へのキスであることが多いらしい――などと育児サイトで目にした知識が頭に浮かぶ。

すっかり目が冴えてしまったアラス・ラムスを二人であやしながら、
どうやら今夜はここまでのようだと考えた。
目を合わせれば、貞夫も苦笑してくる。
まったく、育児というのも大変だ。

けれど、そんな日々がたまらなく愛おしいのだから、仕方ない。


おしまい


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