過去ログ - 薫「魔法少女?」まどか「超能力者?」
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15:EP@「夢見る魔法少女じゃいられない」14 ◆X/Lv.1Xswo[saga]
2013/07/14(日) 00:06:09.16 ID:cNbElzG40

「……でも、あなたがバベルの人たちと協力してくれたら、
もっと魔女の被害を少なくすることができるはずよ?」

〔それはできない〕

マミの問いを、キュゥべえは即答で否定した。

〔魔法の能力は国や企業といった組織が使うべきものじゃない。
過去にどれだけの魔法少女が政治や戦争に使われてきたか知っているかい?
魔法少女の存在を公にすることは、彼女たちがやがて人間同士の争いのために
利用されることを意味する〕

「でも、皆本さんはそんな悪い人には……」

マミは小さく首を横に振った。

〔個人の善悪の問題じゃないんだ。大きな力はかならず利用される。
それは、キミがさっき会ってきたエスパーたちだって同じことだろう?
あの子たちは他に選択肢があってバベルにいるわけじゃない。
その大きな力のために軍事力として管理され、利用されているのさ。
キミは、魔法少女がそんな風になってもいいのかい?〕

キュゥべえの言うことは理屈としては、もっともなようにマミには思えた。

しかし、何か違和感がある。

あの三人の少女たちには軍事力として管理・利用されているというような
抑圧されたものを全く感じなかった。

あの皆本というバベル職員は本気で自分を叱り、そして励ましてくれたが、
それはただの『管理』や『利用』とは全く別のものに思えた。

普段あまりキュゥべえの言うことに疑問は持たないマミだったが、
そんな違和感がこのときのマミの態度を変えた。

「それじゃあキュゥべえは、魔法少女が戦争に利用されたりしないためには
すこし多くの一般人が魔女に殺されたり、魔法少女が人知れず死んでいっても
構わないというの?」

〔やむをえない犠牲さ〕

めずらしくはっきりとした反論に出たマミに対し、キュゥべえは即答をした。

あっさりと人命を『やむをえない犠牲』と切って捨てるキュゥべえを、
気付けばマミは信じられないものを見るような目で見つめていた。

「……佐倉さんのことも、『やむをえない犠牲』なの?」

〔ああ、そうさ〕

「……分からないわ。私、あなたが分からない」

マミはゆっくり、しかしはっきりと首を横に振った。


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