103: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 19:17:17.64 ID:EnRHzSex0
「分かりました。では、これで送信します。首が飛びますよ、あなた」
「嘘とか書いてないですか?嘘なんか書けば、すぐに、消されますよ」
「分かってる。ああ、それと、次の仕事はいい。やることあるからな」
記録係はキーボードをタッチし、業務報告書の通りに文字を連ねていく。
「ふう」と一つ溜息をついたあとに「送信」ボタンをクリックしていた。
「終わりました。あなたは、もう、終わりですよ。二人も殺したんです」
「一回くらいなら、まだ失敗で済む。けれど、これは意図的なものです」
「ああ。お前勘違いしてるようだがな」
「あたしは、誰も殺しちゃいねえよ。一人目を殺したのは、神様なんだ」
「あたしは昔、とある男を担当した。願いを叶えた。そいつは不幸せだ」
「だが、神様はお忙しいわけだ。あたしは散々抗議した。不幸せだとな」
「なのに「お忙しい」を盾にして、そのまま、人生を確定させやがった」
「だから、これは、その復讐なんだよ」
「全部。全部。全部壊してやった。あいつらの何もかも。希望も未来も」
「全部、全部、全部。何一つ残らないくらいに、潰した。全部。だから」
「だから」
133Res/129.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。