22: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:25:35.22 ID:EnRHzSex0
一週間。
なぜ、一週間なんだ。今はゴールデンウィークでも、なんでもないはずだ。
なら、なぜ。僕は、記憶を辿っていく。今のこと。少し前のこと。少し前?
『お客様の想像された通りに、この世界は再び創造されてしまうのです』
そうだ。僕は、願った。「一日が一時間なら、ずっとゲームができるのに」と。
「それなら、僕は約束を破らずにいられる」と、そう、願ったはずだったのだ。
もし、本当にそうなっていたとするなら。一週間。一日は一時間。七時間後か?
「お母さん。変なことを聞くかもしれないけど、一日って、何秒だっけ」
「ちょっと。あなた、数学のテスト、大丈夫?三千六百秒に決まってる」
その言葉を聞いた瞬間には、心臓が破裂するかもしれないと、僕は思った。
激しい動悸。目眩もする。喉元に溜まった粘液の香りが、僕の鼻を擽った。
「なら、一日は、一時間。そうだ。そういうことで、いいんでしょう」
「あなた、本当に大丈夫?熱があるんじゃない?顔色だって、悪いし」
「いや。大丈夫。大丈夫だから。ごめんなさい。もう寝ることにする」
世界のシステムが変わった。僕は、家中の時計をみていた。
「0」「10」「20」「30」「40」「50」だけだ。
この世界は、本当に一日が一時間になった世界だと判った。
僕は、この世界でどうやって生きていけばいい?
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