24: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:26:39.36 ID:EnRHzSex0
僕は、あまりの驚きに声も上がらなかった。
何度も見た顔。幼少期より、ずっと大人びて、綺麗になったと思う。
男子は一斉に笑顔になり、女子は苦々しいような表情であると見た。
幼なじみであり、僕にとっては色々思うところのある、彼女だった。
「今日から、よろしくお願いします」
一礼する姿も、そして黒板に自らの名前を書く字も流麗なものだった。
小学校のときも、好きな子の名前をあげるとき、一番にあがっていた。
恐らくこの学校でも、もてるのだろうなあ。そう思った。間違いない。
「はい、落ち着けお前ら。いいか、この後体育館に向かえ。すぐ済む」
どういうわけか体育館へ招集らしく、僕たちはぞろぞろと向かった。
彼女の周りには、今のところは、女子がさながら円陣の如く集った。
女子同士の牽制であったり、探りあいがあるのかもしれないと思う。
体育館に到着すると、壇上には数名の見知らぬ大人が立っていた。
「ええと、本日より、皆さんを教えることとなった」と、校長は言った。
教員が増えたということか。進学校なのだから、教育には力が入るのか。
数名の男子が「あの先生、すげえ美人だよな」等の会話が聞こえていた。
確かに非常に美人だが、僕としては、彼女が転校してきた事に驚いた。
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