過去ログ - ゲームは一日一時間
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39: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:35:14.75 ID:EnRHzSex0

先生の隣を歩くと、想定通りに、羨望の視線が僕に刺さっていた。

態度であったり、言葉が悪くとも、外見は素晴らしいものがあるからだ。
「お前何やったんだよ」「非行にでも走ったか」と校内で言われていた。
先生が「うるせえな」と一喝すると、誰もが、そそくさと消えていった。

「先生って、何でこの仕事に就いたのですか。いや、就いたの。分からない」

「あたしは、そうだな。担当したやつらが、どうなっていくのか、知りたい」

「良くも悪くも、あたしらが手を貸すわけだ。未来への手助けができるわけ」

瞳をきらきらさせて語る先生の顔は、さながら夢を抱いた少女のようだった。
やはり「根はいい先生なんだろうな」と僕は思う。でも、言葉は悪いけれど。

「よし、金ねえな。ファミレスな。決定。教師ってのは、安月給だ。辛い」

「喫煙席、空いてればいいけど。それにしても先生、言葉遣いが酷すぎる」

「お前は、希望だの、道徳だの言う教師が好みか。そうなってやろうか?」

もう、今さら先生のイメージは覆らない。しかし、それがいいところだと思う。
再三になるが、言葉は悪い。けれど、建前より本音を大事にしているところだ。
「先生は、そのままでいいよ」と言うと「なめたこと言ってんなよ」と笑った。

少なからず、夢より、現実を教えてくれる教師の方が、僕は好みだ。




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