51: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:44:21.18 ID:EnRHzSex0
「ねえ。今度、お祭りがあるみたいなの。行ってみたい。行きましょう」
明瞭かつ、端的に要件を伝えてきたのは彼女だった。お祭りか。
テストも終わり、少しだけだが、僕は、また順位をあげていた。
母は「頑張ったじゃない。続けて頑張って」と僕を褒めていた。
「ちょっと。聞いてるの?お祭りに行こうと誘っているのよ」
「ああ。うん。いいよ。もちろん。一緒に行く。それでいい」
「じゃあ、決まり。三日くらいは、遊びましょう。たまには」
「いいよ」と僕が答えると、彼女は、嬉しそうに笑っていた。
「約束破ったら、殺すわよ」とも言うあたり、楽しみなのか?
「青春してんな。俺らには、その青春わけてくれないのか」
と、彼女が去った直後に、教室の友人たちは、僕に声をかけた。
「というか、彼女をくれ」と続けていた。とても正直だと思う。
「俺らも、夏祭りまでには、彼女作るか」等と意気込んでいた。
僕は、少しだけ期待していたと思う。
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