53: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:45:22.14 ID:EnRHzSex0
「楽しかった。今日は付き合ってくれて、ありがとう。感謝してる」
「いいよ。僕も祭に興味あったし。久々にはしゃいじゃったよ、僕」
「祭って、そういうものでしょう。わたしだって、そう。楽しいし」
神社の一角にあるベンチで、僕たちは喉を潤しながら座っていた。
特に何も語らずとも、間は十分に埋まっていたと思う。多分だが。
「つまらない話だけど」と言うと「面白くすればいい」と笑った。
「ええと。君は、もう、前言ってたような嘘はついたかな?」
「まだよ。嘘は一回だからこそ、よ。あなたは、どうかしら」
「僕は、ここ最近はついてないな。つくような悩みもないし」
「そう?わたしには、そうは見えないけど。嘘なら、今のよ」
「悩みがどうの、ってやつかな。悩み。僕には、そんなもの」
「別に探ってるわけじゃないわよ。ただ、そう思っただけよ」
「そっか。でも、悩みか。ああ。悩みってほどでもないけど」
「一日が二十四時間だったなら、君はどう感じるだろうか?」
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