6: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 18:16:54.29 ID:EnRHzSex0
送信先のメールアドレスは文字化けしていて、とても判別できない。
冷静であったなら「スパムメールか」と、すぐに削除していただろう。
しかし、僕は冷静ではなかった。「冷静を装っていただけ」であった。
よく見るとチェック・ボックスまで付属していた。中々に凝っている。
幸せ。
幸せとは何だろうか。単純であり、最も複雑な問いだと僕は思った。
他人が客観的に僕をみたならば、僕は、幸せであると言えるだろう。
進学校に合格し、両親のどちらもエリート中のエリートなのだから。
では、主観的にみたならば、どうだろう。
いくら僕が原因とはいえ、あのような言い方をしなくてもいいのではないか。
そこまで考えたところで、僕は自己嫌悪をしていた。何て浅ましいのだろう。
両親は僕の事を思って言ってくれたはずなのだ。多少、言い方が悪くともだ。
「僕が生まれてきたのは、両親にとって、不幸だったのかもな」
もっと優秀であり、素直な子供であれたなら、きっと両親は幸せだろうに。
そう考えれば、僕の存在自体が不幸の原因なのかもしれない。そう思った。
つまりは「僕の現状が不幸」ではなく「僕の存在そのものが不幸」なのだ。
そんな事を考えていたとき、携帯電話の着信音で我に返った。
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