過去ログ - 続編・羊のうた
1- 20
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/14(日) 21:09:30.85 ID:sOwD8WLk0

「さぁさ、飲みなよ!!」
ドアの鈴を鳴らしてすぐに「ここで働いてみたいのですが」と、伝えたところ、ウェイトレス姿の女の子は元気よく珈琲を出してきた。注文したわけでもないのだが。

「すいません。いただきます」

「働くにしてもウチの味がわからないとね〜。どぉ?美味しい?」

飲んでる最中に訊かれても困る。更に言えば、珈琲の味の違いなど高校生がわかるはずないだろう……そんなことを思いながら、一砂はカップを置いた。

「美味いです。失礼ですけど、店長さんじゃないですよね?」

「ははっ、やっぱわかっちゃうか〜」
見た目で言えば、一砂とそう変わりないくらいの年頃の女の子だ。いかにも活発で店長という役職には見えない。

「杏子さんは今出てるの。あ、店長のことね」

「そうなんですか。テンション高いですね……えっと……」

「アタシはハルだよ。ハルちゃんと呼んでいいからね!!」
一砂はハルちゃんなら女の子のテンションについて行けなかった。だが、悪い人ではなさそうだし、店長さんが戻るまではどうにか合わせておこうと考える。

「じゃあハルさん。は、高校生なんですか?」

「うん、そうそう〜……じゃ!!ないよ!!」
一人芝居を打つ彼女が少し可愛らしく思えてきた。一砂は苦し紛れに「肌が綺麗なもんで」と付け加えると、まんざらでもなさそうな表情に戻る。






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
47Res/46.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice