過去ログ - 妖夢「これがソードアート・オンラインですか」
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三度目の正直
[saga]
2013/07/15(月) 15:37:19.25 ID:yDP7SWGp0
●黄昏の空間
妖夢「あれ? ここはどこ? あ、まさかあれ、アインクラッドじゃない? 無音で崩壊してる……」
妖夢「…………」
妖夢「……意外と綺麗な光景ね」
妖夢「…………」
茅場「やあ、魂魄妖夢くん。待たせたね」
妖夢「あなたは――茅場晶彦の、リアルの姿です?
城はどうなっているんですか? あそこにいた人たちは?」
茅場「これはデータ消去の演出だよ。安心したまえ、あそこにいた生存者は、
全員すでにログアウトを終えた。私ときみ、キリトくんにアスナくんを除いてね」
妖夢「キリトさんとアスナさんは?」
茅場「正規の勇者にはすでに会ってきたよ。
あの城が崩壊し終わったら、自動的にログアウトするよう設定してきた」
妖夢「どうして一〇〇〇人近くも死ぬような大異変をしでかしたのですか」
茅場「そうだな。いつしか叶えるよりも行動することが目的となってしまい、
あまり深く考えたことはなかったのだが、妄想に取り憑かれたから、かな。空に浮かぶ鋼鉄の城の」
妖夢「……あなたが作りたかったものって、本物の異世界ですよね。
だから私たちの顔や姿を元に戻し、死んだら本当に終わるゲームを演出したのでしょう」
茅場「ああそうだ。だが私は幻想郷の巫女や、冥界で眠るきみを知ってしまった。
本当の世界とは、静謐で穏やかなものだった。
私のやってきたことはなんだったのだろうと、考えるようになったのだよ」
妖夢「答えは出ましたか」
茅場「それはこれから、電脳の情報網が出す。答えを求めるための種を世界へと蒔こうと思う。
私の知識や意識という、見えざる種を。何十年かすれば、きっと世界の仕組みは変わっているだろう」
妖夢「……あなた、死ぬ気ね」
茅場「元々このデスゲームをはじめたときから、生き長らえようなんて甘いことは、
カケラも思っていなかったさ。ひとつ礼を言おう、妖夢くん」
妖夢「なんでしょう」
茅場「君のおかげでこのソードアート・オンラインは、ひとつの異世界として完結できた。
私の用意していた、ありきたりでくだらないヒロイックファインタジーのシナリオより、
よほどエキサイティングだったよ。可能性を見せてくれて、ありがとう」
妖夢「最後まで自分勝手な人ですね。私にその礼を受けるいわれはないわ。
勝手にお逝きなさい。私はこれからも冥界に住んでいますが、
私が存命中にあなたと会うことはないでしょう」
茅場「夢は果たされた。私は地獄行きなど、これっぽっちも怖れはしないよ。
まもなくデータの完全消去が終わる。では、そろそろ行くよ」
妖夢「消えた……知らないって幸せね。予言してもいいですけど、あなた多分、
年甲斐もなく泣き喚くことになるわよ。あ、聞こえてないか」
●冥界・白玉楼
妖夢「おはよう、ただいまー!」
幽々子「おかえりなさい。どうだった?」
妖夢「なかなかに楽しい休暇でした幽々子さま。
八ヶ月か――ちょっと長くなりましたね。お勤め、頑張って取り戻します!」
幽々子「そのまえに、顔を洗いましょうね。うふふふふ」
妖夢「え? ――鏡、鏡……きゃー! ゆ、幽々子さまヒドいですー!」
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