過去ログ - マミ「心の温度」
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9: ◆FLVUV.9phY[saga]
2013/07/16(火) 07:20:06.36 ID:nChpEKv8o
 あぁ、勝った。

 私たちは勝ったのね。でも、この町は半壊ね。

 残念、町を守ることは出来なかったみたい。

 それでも、人を守ることが出来たのがせめてもの救いかしらね。

 その代償は大きかったけれどね。

 それでも、私の命一つでそれだけ救えれば御の字二重丸じゃないかしら。

 あぁ、ダメね。もう意識が揺らいで感覚もなくなってしまったわ。

 両足と、左手が吹き飛ばされてしまっているから立てもしなければ、上体を起こすことも出来やしない。

 魂が死という状態を認識し始めるとソウルジェムが変化の兆しを見せ始めるのよね、確か。

 私は絞り出すような声で、ほむらさんと、佐倉さんの名前を呼んでみた。

 もう、何を言っているのかは聞き取れなかったけれど、どうやら二人はそこにいるみたいだったから、一つだけ、わがままを言ってやったわ。

「私、もう限界みたい。だから最後はあなた達で砕いてくれないかしら」

 私の頬に湿っぽい何かが落ちてきた。

 なんとなく、ほむらさんの泣き笑いが見えた気がするわ。


 高い発砲音が私の最期を飾る音だった。



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