過去ログ - 上条「……誰だ、アンタ」禁書目録「――ッ!?」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/07/18(木) 22:29:06.04 ID:fZazj+yw0
「あの月詠小萌とかいうセンセーが」
「『上条当麻』とかいうヤツの話を色々としてくれたけどな」
「正直俺にしちゃ、あの話は見知らぬ誰かの話を聞かされたのと同じなんだよ」
「思い出すも糞も無い」
そう、所詮は『他人の話』でしかない。
たとえそれが、かつての自分、『上条当麻』の人生に関する話であってもだ。
あの月詠小萌が話した内容は、恐らくあの女は上条当麻とかなり親しい間柄だったのだろう、
そうでなければ知りようの無い、『故人』にまつわる詳細な代物だった。
だがそれらを幾ら聞かされても、自分の心が微かにも揺れる事は無い。
それが、自分の話だと言われても、一切の実感が伴わないのだ。
より端的に言えば、『自分の話だとは思えない』のだ。
話はかなり長くに及んだ。
最後の方には、月詠小萌は泣きそうな顔になっていたが、自分に何が出来ると言うのか。
その場しのぎで、先生僕思い出しました、などと言っても、何の意味も無いのだ。
知らないモノは知らないし、思い出す事は永遠に無い。
だから、逃げる様に病室から去る小萌にも、自分は何の声も掛けなかった。
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