過去ログ - 上条「……誰だ、アンタ」禁書目録「――ッ!?」
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79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/27(土) 23:28:59.47 ID:36tOZUst0

――ベッドで立て膝を突き、雑誌を読んでいる。
雑誌は病院の売店で適当に数冊選んで買って来たモノの一つで、いわゆる週刊誌というヤツである。
面白くて読んでいる、というよりは取り敢えず昨今の世相に関する情報を得る為に読んでいる、という感じで、
インデックスの瞳にうつる上条トウマの横顔は相変わらずの仏頂面であった。

『死んでしまった彼』と異なり、上条トウマは感情の起伏の乏しい様に見える。
その相貌は無表情のまま殆ど動きを見せず、瞳の色は相変わらず虚ろで澱んでいる。

しかし彼の場合、感情が無くなってしまった訳ではないのだ。
実際先日、カエル面の医者に外出の許しを得た際には、彼なりにはしゃいでいたのだ。
公園で華の匂いや風のそよぎを楽しんでいた彼の口元は、微かに笑みが浮かんでいた。

――そして今、上条トウマは外に出ることも無く、ベッド上で雑誌を読んでいる。
好きでやっている事では無いのは、その顔を見れば明らかだった。

では何故、彼は退屈な病室を飛び出して、外へ行こうとしないのか。

「ト……トウマ」
「ずっと部屋の中に籠りっぱなしじゃ、体に良くないんじゃないか、な」




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