過去ログ - やよい「おもちゃのロボット」
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9:CqXydUnO0[saga]
2013/07/18(木) 23:19:49.99 ID:CqXydUnO0
・ ・ ・ ・ ・

―高槻家―


……どうやら僕はこのオレンジの髪をした…、やよいちゃんだったか、の物になってしまったらしい。


ガッチャガッチャと、買い物袋と一緒に揺さぶられつつロボットは一人思った。
あのリボンが良く似合う女の子、春香ちゃんとの思い出を噛み締めながら、これからどんな毎日が来るのだろう。
と、動くように作られていないハズの、胸の部分の高鳴りを抑えられずに居た。

当たり前だ。 一体何年もの間、あの暗闇の中過ごしたと思う。
いつかここから出してもらえる、そう信じてどれだけおやすみとおはようを繰り返したと思う。
また太陽を、光を見れた、それだけで嬉しいというのに。

思考に耽る事から離れ、意識を外に向ける。
すると、丁度タイミングが良かったのか、彼女の家に着いたらしい。
ガラララ、と引き戸を開き、ドサッ、と玄関に買い物袋と鞄を置く。
その際、横たわった鞄から頭だけを出す形になり、前方が見えるようになった。



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