過去ログ - あずさ「運命の人って、信じますか?」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/19(金) 00:23:48.64 ID:BaguKkaS0
「あら?あずさ、久しぶりね。元気そうでよかったわぁ」

玄関を開けた先には、既に母が待っていました。

「お母さん、ただいま…」

「お久しぶりです」

「あら、プロデューサーさんも…今日は、頑張ってね」

「…はい」


「…」

「…」

「…」

「…」

気まずい沈黙が、客間に満ちています。

皆、第一声を待っているようでした。

「…単刀直入に、申し上げます…お義父さん、あずささんを私に下さい!」

プロデューサーさんの言葉に、父は顔を真っ赤にしています。

「あずさは君にやれん!」

…昔のドラマみたいな台詞ですよね。

「お義父さん、私は全身全霊を掛けて彼女を幸せに」

「君にお父さんなどと言われる筋合いはない!」

…聞いた事があるようなセリフです、本当に聞いたのは、これが初めてかも知れませんけど…

「大体だな、君は自分の事務所のアイドルに手を出したんだぞ!プロ意識が無いのか」

その言葉に、プロデューサーさんは絶句しています。確かに…そう言われるのも無理はないのかもしれません…けど…!

「あずさ、芸能業界の男なんて、ロクな奴が居るって話を聞かないぞ」

父の言葉が、私の心を沸々と煮えたぎらせます。
…なんてことを言うんですか…!

「どうせ、あずさとも遊びなんだろう?」

「お義父さん、私は」

彼が弁解を述べる前に、私は立ち上がっていました。
乾いた、パシンッという音が客間に響きます。

「あずささん…!」

「あ…ずさ…」

父が、唖然とした表情で、こちらを見ています。
手の平が、ヒリヒリします…
私は、父を睨み付けると、そのまま我慢していた言葉をぶつけてしまいます。

「お父さんの…お父さんは何にも分かってない…プロデューサーさん…彼がどれだけ…お父さんが許してくれなくたっていい!私はこの人が運命の人だって決めたんです!」

「…あずさ!」




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