過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」4
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19: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/20(土) 23:51:32.95 ID:M4DF9N/20
「誰よ」

その人物はぴっちりとした白い戦闘用の衣服に身を包んでいた。
仮面のような、顔全体を覆う特殊なゴーグルをかけている。
だから、顔は見えない。目や鼻、口の位置も分からない。
あくまで第一印象としては高校生程度の少女のように見える体格だった。

チリチリと。妙な緊張感が走る。
顔は、見えない。そう、顔は見えない。
けれど仮面の横から僅かに漏れる耳の肌の白さや、肩まである茶色い髪の揺らめきに、美琴は覚えがあった。


具体的に言えば。
御坂美琴の―――自分のものに、異常に似通っている気がする。


「アンタは誰」

白い人影は、静かに手を仮面にかけ。
もったいぶることもなく一息に仮面を取り払った。
目が、鼻が、口が。肌が、髪が、空気に触れる。
美琴の視界に、映る。

瞬間、美琴の喉が干上がり。ひゅ、と酸素を求めて喘ぐような、掠れた声が漏れる。
確実に。確実に、一瞬美琴の呼吸が止まった。
見たことのある顔だった。記憶にある顔だった。毎日見る顔だった。

そんな美琴を気にすることもなく、少女は白い戦闘服を脱ぐ。
その下に着ていたものは見慣れた常盤台中学の制服。
何かが、ドス黒い何かが美琴の中で膨れあがり、浸食し、食らい尽くしていく。


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