過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」4
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51: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/23(火) 23:48:42.62 ID:hNGXiUBs0
「ムカついた。ああ、ムカついたぜ最ッ高に。
ムカつきすぎて……テメェを殺さなくちゃ気が済まねえよ、オイ!!」

白い翼を生成、即座に躊躇なくそれを木原病理へと叩きつける。
そこに遠慮などなく、手加減などなく。あるのはただ濃密に凝縮された純粋なる殺意。
一瞬で殺す。それは瞬きほどの刹那の動き。

(テメェの脚本がどんなもんかなんて知ったこっちゃねえが。
少なくとも今ここでテメェが俺に殺されるってのは脚本にねえだろ、なあ木原ァ!!)

学園都市第二位、『未元物質』。
その牙を止められる人間などこの学園都市に数えるほどしか存在しない。
唯一垣根より上位に立つ一方通行と、幻想を食らい尽くす一人の少年くらいのものだろう。

木原病理が如何に優秀な科学者であれ、所詮は科学者。
木原数多と同じで自身に特別な戦闘能力は備わっていない。
故に垣根がそう決断した時点で木原病理の辿る末路は決まっており。
ただ先の見えた、予定調和のつまらない展開が再生される。
超能力者の絶対的な殺意と暴虐に愚かしい希望など入り込む余地は存在しない。

そのはずだった。

「な―――ッ!?」

笑っていた。垣根帝督の攻撃をその身に受けて、木原病理は尚もその不気味な笑みを絶やさなかった。
いや、その言い方は正しくない。垣根の攻撃はそもそも届いてすらいない。
何故ならば。第二位の誇る『未元物質』が、不自然に消滅してしまったからだ。

白い翼が、『未元物質』が。虫に食われるようにあっという間に消えていく。
演算は正しく組めている。『自分だけの現実』にも揺らぎはない。
見たことも聞いたこともない現象だった。第二位の頭脳に空白が生まれる。

「―――んだ、これは……ッ!!」

木原病理は笑う。不敵に、大胆に、不気味に、昏く笑う。
ただ笑って、こう言った。

「誰があなたの力を発現させたと思ってるんですか?
たしかに『未元物質』はこの世の物質ではありません。その性質も全く異なります。
ですが……そんな『未元物質』でさえも、ある一つの性質からは逃れられないんですよ。
まぁ、そんなわけだからそろそろ諦めろよ垣根帝督」


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