130: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/29(木) 14:38:49.79 ID:9rygtMkWo
『今まで、本当にお世話になりました、社長』
翌朝、私は社長と二人、事務所の社長室で向かい合って座っていた。話の内容は当然、私の進退に関してだ。
とはいっても、私の決意は決まっているし、すでに社長もそれに同意をしてくれたため、ほとんど話自体は終わっていると言ってもよかった。
「それにしても……。君がうちに来てから、七年ほど経つかね」
社長は、少し遠い物を見るように、そう呟く。
『はい。忘れもしません。あの時は、大学の卒業を間近に控えながら、内定がなかなか出ずに焦っていた時期でしたから』
懐かしい思い出だった。あのころから、内面はそれほど変わってはいないと思う。ただ、今の自分は、確かにあのころとは違う。そう思っていた。
217Res/148.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。