206: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:16:51.48 ID:rrrgeDjMo
『あの……。千秋さん?』
「……エスコート、してくださるかしら、”プロデューサー”?」
少し意地悪そうな微笑を添えて、彼女が言った。そして、私の方へと手を差し出してくる。純白の手袋に包まれた白い肌は、見ていると思わず引き込まれそうになる。
その思いを堪え、私はあの時と同じように跪き、
『もちろん、私で良ければ、どこまでも』
私はそう、言った。
「ふふ、本当かしら? じゃあ、ね、その、Pさん」
彼女は、私の手に自分の手を重ね、何かを言おうとした。
「……いえ、なんでもないわ」
しかし、彼女は言葉を飲み込む。千秋さんは、そうして、”行きましょうか、Pさん”、と私にエスコートをするように促した。
だが、彼女が自制したその言葉の先を、彼女を理解しているが故に、私は感じ取ってしまう。
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