42: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/05(月) 01:21:03.37 ID:Fg9GCM/jo
『……運動、しとくべきっ、だったかな』
ただの小走りでも、体に乳酸がたまってきているのがわかる。本格的にジムへ通うことを検討するべきかもしれない。そんなことを考えているうちに、あのバーの看板が見えてくる。
私は少し息を整えると、邪魔をしないようにゆっくりと扉を開ける。その向こう側には、夜の時には閉められている防音扉があるはずだったが――それは既に、開いていた。
『……遅かったか』
音楽にそこまで入れ込んでいるわけではないが、こうやって急いでやってきたのに聴くことが出来ない、というのは私でなくても落胆する事だろう。
「おっ、遅かったね。丁度今終わったところなんだ。残念だったね」
私に気付いたのか、マスターがこちらを見てそんなことを話しかけてくる。すでに店内にいた客は、各々の椅子を携え、あるいは方向を戻し、自分の席で酒や軽食を嗜み始めていた。
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