60: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:16:37.24 ID:fDDiOZLHo
『えーっと、ですね。その、何と言ったらいいかわからないのですが』
「おっ、どうかしたのかい」
そうやって言いよどんでいるうちに、マスターがサラダセットとブレンドコーヒーを持って戻ってくる。
私は助かった、という思いでしかなかった。とりあえずこの場をとりなしてもらおう。そう思っていたのだが……。
「聞いてくれるかしら、マスター。Pさんが、私の歌では感動してくれなかったそうよ?」
「ほう? そいつはどういうことだい、お客さん。千秋ちゃんをステージに立たせた身としちゃ、俺も気になるねぇ」
怪訝半分、興味半分と言った様子でマスターは聞いてくる。何と言う事だ、完全に包囲されている。
もっとも、それはそのはずで、マスターは間違いなく千秋さんの歌声を聞いて、ここのステージに立たせる価値があると判断し、そして立たせたのだ。
その結果、ただの素人でしかない私が感動しなかった、とのたまったら、それは気にもなるだろう。
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