65: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/11(日) 03:21:22.25 ID:fDDiOZLHo
『そんな、私はそんな大層な物なんて持ち合わせていませんよ』
私は苦笑をした。そうだ、私はたぐいまれなほどの凡人である。そんな凡人の、第六感ともいえるそんな表現なのだ。他の人間には理解できるわけがない。
それは、以下にも高尚なお話、というわけではなく、ありていに言えば、たとえ話の下手な人のたとえ、の様なものだろうと思う。
ただ、それにもかかわらず、千秋さんは察したように帰って行った。それが少し、分からない。あんな下手な説明で理解できたわけもなく、ただ、彼女はそれで満足したのだ。
いったいどういう事なのだろう。疑問は解決する余地を見せることなく、なす術を失った私はコーヒーカップを手に取り、口へと運ぶ。
『……う、冷めてるな』
そんな呟きが、バーの中で一つ、宙へと消えたのだった。
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