過去ログ - モバP「凡人と第六感」
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73: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/08/15(木) 06:49:46.92 ID:06zt3LxLo
(シンデレラガールズ、の社長さんか。うちへ用かな)

 降りた位置といい、うちの事務所を見上げる姿といい、どう見てもそうとしか思えない。なので、声を掛けようかと思ったが、ふと思い立つ。私と彼とでは彼我の地位が違うのだ。

 案内をするのが私の立場では当然の選択だろうが、私の方から声を掛けるのもいささか憚られる気がした。なので、そそくさと事務所のある雑居ビルへと入ろうとしたのだが。

「……おや、君は確か、Pくん、だったかね?」

 なんとまあ、当然と言えば当然なのだが、声を掛けられてしまった。そこまでは残念ながら当然と言わざるを得ないのだが、私を驚かせたのは声を掛けられたことではなかった。

『は、はあ、確かに私はPですが……。どうして私の名前を?』

 私の記憶では、彼に名刺を渡した覚えはないし、自己紹介をした覚えもない。シンデレラガールズの若いプロデューサーには渡したが、それが社長の元まで上がることはあり得ない。無論、面識も皆無である。

 私がそう尋ねると、シンデレラガールズの社長は少し笑い、

「以前、私を案内してくれた時に、そちらの社長さんが君の名前を呼んでいただろう? それに、スタッフの移籍に関して、君の書類も拝見させていただいたのでね」

 彼はなんでもないように言った。



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