過去ログ - 進撃の女達
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2: ◆5m18GD4M5g
2013/07/23(火) 00:22:55.43 ID:IGMx8iqL0
『第一話 堕天使』



目の前でとんでもない光景が繰り広げられていた。

エレン「ほら、あーん」

クリスタ「あー……ってもうっ!」

パク!

エレン「ははっ、ん〜今日も味が薄いなぁ」

クリスタ「エレンの意地悪♪」

エレンが膝の上に向かい合わせになるようにクリスタを乗せて食べさせあっていた。

エレン「ごめんごめん。ほら、あーん」

見たままを表現するのならイチャイチャしている状態だ。

でも、昨日までは普通だった。エレンとクリスタが会話してるのだって二言三言で、とても付き合っているようには見えなかったし、事実そんなうわさが流れた事なんてなかった。

なのに、この二人はなぜ当たり前に食堂の全訓練生の前で平然とキスをしてるのだろうか?

??「あ、あのさぁ……」

彼は周りのプレッシャーを感じつつも恐る恐る訪ねる。

エレン「ん? なんだアルミン」

返事をしたのはエレン。

肩に頭を預けるようにしたクリスタに抱きしめられながら、昨日までと同じように極普通に。

アルミン「えぇっと……その、状況が飲み込めないんだけど……。 二人って付き合って、るのかい?」

二人「うん。そうだよ」

二人はあっさりと肯定した。

同時にあちこちから叫び声や恨み声が響いた。

実はこのクリスタという少女は訓練生の間では大人気。だからざわめく気持ちもわかるし、この状況を信じられないという思いも理解できる。

・・・一人を除いては。

??「嘘」

彼女ほど目の前の光景を信じたくないと思っている人間はこの中には居ない。

ミカサ・アッカーマン。

エレンを人一倍に恋語がれている少女。

ミサカ「嘘だよねエレン」

質問と言うよりは『そうであって欲しい』という願望。その顔はとても必死でと言うほか無かった。

クリスタ「ごめんねミカサ。嘘じゃないの」

それに答えたのはクリスタだった。そのバツの悪そうな表情にどこか優越感が見え隠れする。

それはいままでの生活で知ったと思っていたクリスタ像からかけ離れた物。

ミカサ「あんたに聞いてない!」

ビリビリと静寂が支配する食堂に怒鳴り声が響く。

憎悪の塊と悪意。



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