64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/27(土) 12:04:00.04 ID:uNBmmPMl0
空飛ぶ水草
空を飛びたかった
彼はそう
鳥の様に
誰もが笑った
不可能だと
蔑んで
如何に彼が愚かであるかを説いた
けれど
彼は飛びたかった
ただ飛びたいだけだった
膨らむ想像とは反対に
彼は衰えていく
ただ生きているだけで
時間が失われていった
いつしか枯れ果て
終わりを迎えた
当たり前の生き方
平凡な生涯
そこに感慨などなく
後悔だけが揺らめいていた
どうせ無理だと分かっていたが
彼は努力をしたのか
ただ生きているだけで
想像を膨らませるばかりで
何一つ行動なんてしてこなかったじゃないか
意識が途切れ
水面に揺蕩い
全てが流れていく
それはある種飛んでいるように見えたが
大空舞う鳥の優雅さとは
掛け離れたものであった
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