過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part5
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701: ◆zvY2y1UzWw[saga sage]
2013/08/11(日) 22:20:04.40 ID:MUXmzIE50
「ハァ…ハァ…」

深夜。殆ど人も生物も寝静まった時間。着ぐるみのウサギの耳を揺らしながら、小さな少女が歩いていた。

彼女は仁奈。彼女は真夜中に里を抜け出し、森を超えて街へ向かっていた。

…もちろん徒歩で。実際の小さな少女なら無理だろうが、彼女は一応妖怪だ。疲労してはいたが全く無理というわけでもない。

実際、こっそり鈴帆に会いに行ったことは数回ほどある。後でこってり怒られるのだが。

しかし、今回の目的は鈴帆に会いに行くことではない。

「重い…ですよ…」

…それに、彼女の体は普段よりもまるで誰かもう一人をおんぶしてる様に重くなっていた。

割と近くにあった憤怒の街から里を守る為にカースが来ないようにしていた為、あまりにも厄をため込みすぎていたのだ。

「でも…いかないと…」

頭に響き渡るのは誰かの声。

『聞コエルカ我ガ『核』トナル者ヨ…我ガ『力』ノ所ヘ行クノダ…サモナクバ貴様ノ大切ナ人間ヲ殺シテヤル…』

大切な人はたくさんいる。みんながいなくなるのは嫌だ。だから声が導くままに街へ向かって仁奈は歩いていた。


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