9: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/27(土) 22:02:40.49 ID:S/7JCsE90
「いいよ。ていうかベッドの下を覗かないで。何もないよ」
彼女はいつもすっからかんの鞄から大量の下着を取り出した。
元々泊まる気満々だったのだろうか。これでは確信犯だろう。
「ねえねえ。あなたの今の親御さんは、どちらにいるの?」
「しばらくは帰ってこないよ。お仕事で忙しいみたいだし」
共働きをしなければならないからこそ、僕を引き取った。
部屋を貸し与え、食事を与え、後は金の鳴る木なわけだ。
僕が死ねば大層喜ぶだろうな。ちょっと悲しいけれどな。
「多分、向こうで泊まるだろうし、死ぬ頃には戻ると思う」
「そう。で、余命は七日を切ってるけど、何するのかしら」
何をしようか。特に決めてなかったんだよな。身辺整理。
うん、それがいいな。身辺整理とやらをしてみようかな。
「決めました。とりあえずは身辺整理をしようと思うんだ」
「ええ。なら、わたしもお手伝いしましょう。できる限り」
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