過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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◆QiIiNKb9jA
[saga]
2013/08/12(月) 00:55:11.11 ID:fbYqBXpR0
俺の言葉が予想外だったのか彼女は驚きの声を上げて少し頬を紅潮させた。そうか……まだ由比ヶ浜は葉山の本当の意図
に気づいていない。雪ノ下への告白はそれが本心だったとしてもそれ自体が主たる目的ではない。そういえば、修学旅行
の時も戸部の告白に一番乗り気だったのは彼女だったな。クラスの人間関係に気を遣えるとはいっても、由比ヶ浜はあま
り恋愛がらみでそういうトラブルには遭ったことがないのだろう。だから俺や葉山、三浦が心配していたことに関しては
疎かったのだ。しかし、結局こうなるのかよ。これじゃああの時俺のやったことって…………
「い、今のはどういう……?」
俺がそんなことに考えを巡らせていると由比ヶ浜はこちらをちらっと見ながら訊いてきた。
「いや、なんでもない……」
ここで俺が葉山の意図について話すと結局は俺の考えている問題に行き着いてしまう。だからこうやって誤魔化すしか
なかった。それに、どうせ明日になればわかることだ。今あえて言う必要もない。ただ、由比ヶ浜が葉山のことを心配
することに関して一言だけ言うとしたらこんなことだろう。
「葉山は……たぶんこうなると全部わかっていて……それでも自分の意思でこうしたんだ。だから、まだそれほど心配
する必要はないと思う」
「そういうものなのかな……」
「そういうものだ」
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