過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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404: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/02(月) 21:15:48.18 ID:KhUE3YQs0
由比ヶ浜はその言葉と裏腹に、その表情は期待に満ち満ちていた。……ちょっと今日は色々と喋り過ぎたか。これからは

もう少し気をつけないと。失敗するにしてもタイミングというものがあるからな。特にこれ以上喋ることはなかったので

その後は昼食の残りを食べるだけとなった。


昼休みの終わりを知らせる予鈴が鳴ったので、俺と由比ヶ浜は教室に戻る準備をする。昼にここに出入りする時はいつも

二人で時間をずらしているので例によって今日も由比ヶ浜が先に扉に向かう。扉の前で彼女はくるりと俺の方に向き直る。

「ヒッキー、ありがとね。約束…………守ってくれて」

「いや、まぁ……約束しちまったものは仕方ないからな…………ずいぶん待たせたが」

「……それはもういいよ。その代わり、え〜と…………そこそこ期待してるからね」

「あぁ……そこそこ、な」

俺の相変わらずの受け答えにも関わらず、由比ヶ浜はニコッと笑いかけてくれる。今はその笑顔に対して何も返せないの

がどうにももどかしく、胸がチクリと痛む。いや、それどころか俺のやろうとしていることは――――。

「じゃあ、また教室でね」

「おう……」

笑顔のまま踵を返して扉を開け、部屋を出ていく由比ヶ浜の姿を見て、俺の胸の痛みはますます強くなるばかりだった。



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