過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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644: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/28(土) 23:46:50.34 ID:ZIkVuWD80
ともあれ、今そんなことを考えてもしょうがない。もう現に本人に会ってしまったのだから。余計なことを話さないよう

に神経を集中させた方がいい。あまり頭も働いている状態ではないのだし…………。俺が黙りこむと、陽乃さんが意地悪

そうな笑みを浮かべて少し顔をこちらに寄せて口を開いた。

「それに、呼び出すだけだと君のことだから来てくれないかもしれないと思ってね」

「ははは…………そんなこと、しませんよ」

俺の口から乾いた笑いが出て、またもや心にもないことを言ってしまった。相手が相手だから、嘘をついたところですぐ

にバレてしまってあまり意味はないのに。むしろ、バレるとわかっているからこんなことを言ってしまえるのだろうか?

「ふ〜ん…………まぁ、別にいいんだけどね。もうこうして会えたから」

顔を逸らす俺に対し、彼女は微笑みながらすべてを見透かすような目でこちらを見つめてくる。その視線に耐えきれず、

俺はまた口を開いてしまう。

「ところで…………何の用ですか?俺に。少し疲れているんで……できれば手短にお願いしたいところなんですが」

「それは、比企谷くん次第だよ」

「はぁ……」


…………この展開はなんか身に覚えがあるぞ。ああ、葉山に屋上に呼び出されて尋問された時か。あの時は、自分が認め

たくないものを無理やり認めさせられて、退路を断たれて釘を刺されたのだった。そう考えてみると、心配するような

ことはもうあまりないのかもしれないな。どのみち既に認めてしまって、とうの昔に退路はなくなっていて、刺される

ような釘もないのだから。



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