過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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809: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/15(火) 22:43:07.89 ID:pnA9FjtQ0
「……そういうこともあるから、これからは私たちから勝手に離れるようなことをしては、その……駄目よ」

「……わかったよ」

俺は目頭が熱くなるのを誤魔化すために、また手を伸ばしてカップを取って紅茶を一口飲んだ。一応の承諾の返事が得ら

れたことで、雪ノ下も満足げな笑みを浮かべてくれた。


一息ついて再び沈黙が訪れたところで、俺は自分が変化することについての思索を巡らせることにした。


結局のところ、俺は変わらないと思い続けてそれを言い続けてきたわけだが、何故そうしてきたのかというとそれは自分

自身を守るために他ならなかった。どれだけ他人から否定されようが、自分が変わらないことで自分で自身の価値をどう

にかして守ってきたつもりだった。だから、他人から見た自分などどうでも良かったのだ。でも、今ようやく初めて他人

から見た自分というものに価値を見出せそうな気がしてきている。それは、その人本人が俺にとってもとても価値ある

存在であることに他ならないからだ。その人から見た自分を守るために、変わってもいいかもしれない、と思えるよう

な気分になった。実際にはそう簡単には変わらないのだろうが、そう思えた時点でもう変化は起こっている。今はその

思いをなんとかして後退しないように努めなければならないのだろう。それがたとえ、自分やその人を一時的に傷つける

ようなことであったのだとしても。



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