28:上げ直しです
2013/08/03(土) 14:56:03.68 ID:szjpcXzQ0
「わぁ……………!」
目的地である山の頂上付近の広場に着くなり、アナスタシアは我先にと車を降り、目を輝かせた。
「プロデューサー、Звезда…………星です!」
「そうだな」
「とても………とても綺麗です………!」
満天の星空を見上げながら、アナスタシアは何度もハラショーハラショーと言った。確か、素晴らしいという意味だったか。
彼女の言う通り、星空はそれはそれは見事なものだった。
都会ではまず見れない星の海には少なからず心を揺らされる。
だが、それ以上に心を揺らしてくるものがあった。
「プロデューサー! Milky Путь………天の川が見えます!」
これほど無邪気に笑う彼女の顔を見たことがなかった。
いつも落ち着いているアナスタシアを見て、滅多に感情を表に出さない彼女を見て、いつのまにか自分はそういうものなのだとイメージを押しつけてしまっていたようだった。
彼女だって、まだ十五才の少女なのだ。
星空を見て目を輝かせるような、そんな純粋な心を残しているのだ。
この笑顔を、皆に見せたいと思った。
この笑顔こそが、この純粋さこそが彼女の何よりもの魅力だと思った。
ようやくこの時、彼女のプロデュース方針が固まった。
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