過去ログ - 世界が終わる前に考えた、いくつかのこと
1- 20
4: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:22:32.52 ID:p/27QdiH0

ところどころ、というか玄関に入ってすぐ穴が開いていた。

穴と言っても、手のひらサイズのものがぽつぽつとだ。
そして付け加えると、全く人工的なものではなかった。
正しく言うならば、空間に穴が開いてるって感じかな。

「先輩。私のお気に入りのサンダルが吸い込まれました」

「無念だよ。買い直すか適当に僕の靴でも使っていいよ」

「いえ。あれは唯一無二の存在です。他にはありません」

この前商店街で買ってきたって言ってたじゃねえかよ。
僕もお腹が空いていたのでそそくさと台所へ移動した。
しかし、冷蔵庫の備蓄たちは昨日、消費したんだった。

「暑いし、ちょっと休憩してから何か買いに行こうか?」

「はい。お腹が空けば、できることもできなくなります」

「できること、か。僕は、僕を変えてみたかったんだ。
 でも、そのチャンスはもうないんだよな。少し悲しい」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
49Res/34.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice