過去ログ - [オリジナル]「好きなんて、言わなくたって」 
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10: ◆ts3X4E/NTE
2013/08/03(土) 22:12:29.14 ID:fLXGfeCp0

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長かったような短かったような、そんなバスの傾きに
身をゆだねている時間は終わり


申し訳なさそうに頭を垂らす街灯が一本だけある、
辺りを生い茂った木々に囲まれた停留所に到着した。


そしてバスを降りた瞬間、私は驚愕に顔を染めた。


「は、春子......?」


私はいくらか上ずった声で、驚愕の原因であるその
あまりにも見覚えのある銀白の女性の名を呼んだ。


しかし、その銀白の女性は折りたたんだ膝に顔を埋めて
停留所の時刻表に体をもたれさせて
小さく寝息をたてていた。


そして彼女の息づかいに合わせて揺れるその銀白を私はしばし
呆然と見つめたあと、はっと我に帰り、その銀白へとゆっくり近づいた。


「春子......春子......」


そして安らかに眠る銀白の前に膝をつき、小さくそう囁きながらその銀白を撫でた。


すると、その銀白はくすぐったそうに体をもじもじと動かし、
その膝に埋めていた顔をゆっくりともたげた。


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