過去ログ - 照「咲が私をオカズにしてた・・・」
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4: ◆OdfYj4TIEc[sage]
2013/08/03(土) 23:39:56.05 ID:vPT+pcECo
甘かった。

離れているからこそ咲のことが心配で、一緒に暮していた時よりも咲のことを考えている時間が多くなった。

内気な性格だから苛められたりしていないだろうか。

また怖い夢を見たと一人で泣いてはいないだろうか。

やっぱり離れなければよかった。後悔も幾度となく繰り返し、私の咲に対する感情は離れる前よりも強くなる一方だった。

そんな薄汚い感情を押さえ込む為に、以前にも増して麻雀に打ち込んだ。

いつしか私はチャンピオンと呼ばれるようにまでなったけど、それでも私の胸の中の感情は日に日に大きさを増すばかり。

内容が内容なので誰にも相談できず一人で抱え込んできたそれは、もうどうしようもないところまできてしまっていた。

そうして向かえた今年のインハイ。記者から驚くべき質問を投げかけられた。

長野の代表校の大将の名は宮永咲というのだが、彼女は貴女の妹なのか。

嘘だと思った。咲は確かにそこらの雀士では手も足も出ない実力を持っているが、麻雀を嫌っていたはずだ。

その咲が何故麻雀の大会になんて出ているのか。

答えは考えなくてもすぐにわかった。私に会うためだ。

私に会い、麻雀を通じて仲直りをしようとしているのだ。

嬉しかった。あれだけ嫌われるようなことをしたのにまだ自分のことを好きでいてくれていることに涙を流しそうになった。

しかし、そんな風に思うからこそ受け入れるわけにはいかなかった。

私は記者に妹などいないと答えた。

来るなという意思を込めたつもりだったが、来ないでくれという懇願だったと言った方が正しいかもしれない。

もう一度咲に会えば歯止めがきかなくなってしまうから。

果たして願いは聞き届けられず、咲達の高校は辞退することも敗退することもなく、決勝戦で私達の高校とぶつかり優勝を収めた。

そこでは直接打ち合うことはなかったが、私が教えた嶺上開花を何度も和了る咲を見て、例えようもないほど膨大な喜びが胸を満たしたことを覚えている。


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