過去ログ - 白菊ほたる「手を取り合って」
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/04(日) 18:48:01.76 ID:J9Yav5ZU0
  『ほたるちゃん、カジノ行こ! ……え、未成年はアカンの? ガーン!』

 Shi-noの慰安旅行でラスベガスへ来ていた私達なのですが、ここって大人の為の町なんですよね。
本社スタッフの大半は成人の為カジノ暮らしを楽しんでおられますが、モデル部の場合は未成年も所属しておりそうもいきません。
どうやって過ごそうかと悩んでいた私ですが、今日はたまたまアメリカツアーに来ていた西園寺プロダクションの方々と一緒に観光を楽しむ事となっています。

さくら『たとえ日本語が通じなくても、スマイルは全世界共通ですねぇ♪』

 幸い普段から英語の勉強に励んでいましたので、私が皆さんの通訳を買って出ました。
先輩モデルのケイトさんからは、古式ゆかしい本場のクィーンズイングリッシュを入念に指導していただきましたしね。
The rain in Spain stays mainly in the plainとこの様に、自信は有ります。
意訳するならば、橋の端で嘴の箸が走るとでも言えば良いのでしょうか?
いざとなれば村松さんがお持ちの英会話の本をお借りすれば、困る事も無いでしょう。


モバP『え、英語……は、はろーっ!』

 それよりもプロデューサーさんが、英語はさっぱりだと正直に教えて下さった事が嬉しいですね。
少しでも御恩を返せれば……行く当てのない私によくしてくれた……ほんのお礼です。

モバP『英語より、ロシア語が得意カモダヨー?』

 ドキリとする言葉――意味のない言葉。
あの日もしかしたらプロデューサーさんは、私ではなくアーニャさんをスカウトしていたのかもしれないんですよね。
仮に私が東豪寺プロダクション、アーニャさんがJPYシンデレラプロダクションへスカウトされていたとしたら……。

 意味のない仮定。
こうして落ち着いていられるのも、プロデューサーさんが私の不安を消してくれるから……。
それはほんの一滴。なのに小さな不安のシミが、じわりじわりと広がりはじめる。

モバP『僕はほたるちゃんと共に歩く事を選んだ。それだけの話だよ』

 仕方がありませんよね。アーニャさんはお綺麗でした……あの纏う空気を華と呼ぶのでしょうね。けれど私は雑草。
彼女の様な方が、きっとシンデレラガールに挑む権利があるのだと思います。そして私は灰かぶりのまま。
でも、プロデューサーさんは月見草のよさに気付く人だから……私はそれだけで……。たとえ見てもらえなくたって……。

ほたる「どんなことでも、プロデューサーさんになら笑って話せる気がするんです……受け止めてくれるって……思うから……」

 きっと店長さんが伝えたかったのは、こんな風に大切な時間を過ごす事だったのだと思います。
だから私は話しをしたいと思います。正直に。
今までの不安を――これからの不安を。


ほたる「プロデューサーさん、お疲れ様です……。こうしてふたりで歩く時間……とてもゆっくり過ごせて嬉しく思います……」





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