120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/19(月) 22:56:05.23 ID:MACozdxao
女「関係あるよ。あたし、兄の彼女だもん」
妹「・・・・・・あたし帰る」
女「妹ちゃん何で不貞腐れてるの?」
妹「別に」
女「あんたさあ。兄とは付き合えないって言って兄のこと振ったんでしょ」
妹「そんなことまでペラペラ喋ったの? お兄ちゃん最低」
女「最低はあんただよ妹ちゃん」
妹「・・・・・・あなたなんかに言われたくありません」
女「じゃあさ。今日はいったい何しに来たの? 休日なのにわざわざ」
妹「通帳とカードを」
女「そんなの書留で送ればよくない?」
妹「・・・・・・」
女「自分は兄のことを振って彼氏とベタベタしてるくせに、兄があんたを忘れようとして
彼女を作ったら今度は兄に嫉妬かよ。答えてみ? 今日は本当は何しに来たの」
妹「あなたには関係ないでしょ」
女「当ててあげようか? どうせ妹ちゃんに振られて落ち込んでいるはずのお兄ちゃんを
慰めてあげよ! とかって軽い気持で来たんでしょ。自分には彼氏がいるくせに」
妹「ち、違う」
女「そしたら兄の部屋に彼女がいたんでかっとなったてところでしょ。自分は彼氏がいて
兄を振ったくせに、その兄に彼女ができることが許せないんでしょ。あんた、どこまで身
勝手なのよ」
兄「いや。妹だってそこまでは考えてないよ。もうよせよ」
女「あたしはあんたが妹ちゃんに軽く扱われているのが気に入らないの。どうせ兄のとこ
ろに来るなら、彼氏と別れて兄に告白するくらいの覚悟で来いっつうの」
妹「・・・・・・らないくせに」
女「何言ってるのか聞こえませ〜ん」
妹「あたしのことなんか何も知らないくせに。お兄ちゃんもあんたも大嫌い」
兄「ちょっと待て」
妹「うるさい! 離せ」
兄「おいって・・・・・・行っちゃった」
女「追い駆けちゃだめ」
兄「妹にあそこまで言うことはねえだろ。いったい何考えてるんだよ」
俺は切れ気味に女を問い詰めた。女は俯いた。妹に話していたときの威勢の良さはもう
全く感じられなかった。
「ごめん」
女の目には大粒の涙が浮かんでいた。問い詰めようとした俺は女のその様子に躊躇した。
その場を嫌な沈黙が漂った。床には妹が置いていった通帳とカードの他に布製の小さな
手提げ袋が放置されていた。泣いている女に何と話しかけていいかわからなかった俺は、
時間稼ぎにその手提げを覗いた。
その中には妹が作ったらしいオムライスを収めた透明なタッパーが入っていた。
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