過去ログ - 妹と俺との些細な出来事
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/07(水) 23:54:14.10 ID:qKV/1XBuo

妹「どう違うの」

兄「男ならみんなそうだろ。可愛い子を見かければじっと見る。電車の中で綺麗なお姉さ
んが隣に座れば、どきどきしてチラ見する。こんなの俺だけじゃないって」

妹「お兄ちゃんさあ、その」

兄「顔を赤くしてどうした」

妹「その、あたしがお兄ちゃんの最愛の人じゃなかったの」

兄「おまえは俺の最愛の女だぞ。おまえ以外に俺がここまで抱きたいと思い詰めた女はい
ないし、もっと言えばこの先の将来を共に手を取り合って進んでいきたいと決めた女はお
まえだけなんだけど」

妹「声でかいって。聞かれちゃうでしょうが。もういい、もういいから。恥かしいからや
めて」

兄「だっておまえが聞いたんじゃんか」

妹「それにしても、そんなにあたしのことがその・・・・・・・た、大切なら、何であたしと一
緒にいるときまで他の女をぼけっと馬鹿面して眺めるのよ」

兄「おまえもたいがい口が悪いな」

妹「いいから答えろ」

兄「・・・・・・ふぅ」

妹「何でこれみよがしにいかにも疲れたっていう風なため息をつくの」

兄「おまえは男性の心理が根本的にわかってない」

妹「どういうこと」

兄「現代アメリカ文学の旗手と言われている作家、アーウィン・ショーが1930年代に
発表した処女作なんだが」

妹「・・・・・・もういい。てか1930年代でも現代って言われるんだ」

兄「まあ聞けって。夏服を着た女たちというタイトルのスケッチ風の短編なんだけどさ。
ある夫婦がニューヨークを散歩しているんだ。奥さんの方は旦那にラブラブで、旦那の方
も奥さんが好き。それでも旦那は路上でいい女がすれ違うたびにその彼女たちをじっと見
つめる。それも一人や二人じゃなく」

妹「ふんふん。それで」

兄「旦那のそんな様子に気がついた奥さんは当然のことながら嫉妬する。あたしが一緒に
いるのに何で旦那は他の女の子に興味を持つのだろう。旦那が一瞬でも目を奪われた女の
子と比べたってあたしは全然負けてないのに、何で旦那はあたしを見ずに知り合いでもな
い女の子を眺めるんだろうってな」

妹「それでそれで」

兄「(珍しく食いついてきたな)それで二人は軽い仲違いをして、奥さんは旦那から歩み
去っていく。そんな奥さんの後姿を、旦那は他の女の子を見ていたのと同じくらい熱心に
興奮して思わずガン見するんだ。何ていい女なんだろう、何て綺麗な脚なんだろうって」

妹「うーん。その心は?」

兄「街中で綺麗な女を目で追ってしまうのは浮気でも何でもなく、単なる男の本能だって
ことだな。だからその行為によって奥さんや彼女への愛情や関心が薄れているわけじゃな
い。その証拠に自分の奥さんのことだって熱心に見つめることができたんだからな。もち
ろん、俺の最愛な人であるおまえへの愛情もまたしかり」

妹「だから、最愛って言うな」


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