38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/11(日) 00:24:07.47 ID:gb4mR/Yto
兄(こいつも見た目は可愛いくせに妹と同じで口が悪いな)
兄「何で一緒に登校する必要があるんだって聞いてるんだよ」
妹友「主に罪悪感からですね」
兄「はい?」
妹友「罪悪感って単語、まだ習っていませんか? 解説しましょうか」
兄「そうじゃねえよ。何でおまえが罪悪感なんて感じてるんだって聞いてるの」
妹友「妹友ちゃんと彼氏の間を取り持ったのはあたしですから」
兄「え」
妹友「そのこと自体には全く後悔はしていないんですけど、ただ、お兄さんがそのために
妹ちゃんと一緒に過ごす時間が減ったためにへこんでいることは、さすがのあたしでも理
解できますし、ちょっと気にもなります」
兄「何言ってるんだ。俺は別にへこんでねえっつうの」
妹友「隠しても駄目ですよ、お兄さん」
兄「だからそうじゃねえよ」
妹友「お兄さんのこと、お兄ちゃんって呼んでもいいですか」
兄「・・・・・・・頭沸いてるの?」
妹友「ずいぶんとひどいことを言いますね」
兄「最初にこの言葉を口に出したのはおまえの方だ」
妹友「・・・・・・そんな、いきなりおまえだなんて。最初は君とかから始めたほうがよくない
ですか」
兄「黙れ。いったい何でお兄ちゃんと呼びたいのか説明しろ。俺と妹のことをからかうつ
もりだったら二度と君とは話をしない」
妹友「何で君? おまえじゃなかったんですか?」
兄「黙れ」
妹友「じゃあ、これからもお話できますね。あたしにはお兄さんをからかう意図なんて一
ミリだってありませんから」
兄「じゃあ、何で妹と同じ呼び方で俺を呼びたいんだよ」
妹友「決まってます。お兄さんは妹ちゃん萌えじゃなくて、自分の実の妹に恋しているお
兄さん自身萌えですから」
兄「わかりづらいが、まあわかった。でも・・・・・・仮にそうだとしても妹友には関係ないだ
ろ」
妹友「関係はありますよ」
妹友は今まで浮かべていた薄笑いをひっこめて、どういうわけか急に真面目な目で俺を
見つめた。情けないことに年下の女の子の視線に俺は怯んだ。
「お兄ちゃんって呼べばあたしのことを意識してもらえるかもしれないじゃないですか」
妹友は真面目な顔でそう言った。
「何のために俺に意識させたいの」
「お兄さん、じゃなかった。お兄ちゃんのことが大好きだからですよ。妹ちゃんなんかに
お兄ちゃんは渡しませんからね」
彼女は俺の手を握った。妹の手に比べるとそれは酷く冷たい手だった。
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