過去ログ - 妹と俺との些細な出来事
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656:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/10(木) 23:00:06.08 ID:HnfJMfMso

妹「・・・・・・お兄ちゃん」

兄「姫」

妹「来てくれたんだ」

兄「当たり前だ。父さんたちに言うことに一時的に従ったけど、俺は姫と別れたつもりな
んかない。姫がSOSを出せば何があっても駆けつけるよ」

妹「そうなんだ」

兄「そうなんだって。姫は俺のこと信じてくれてないの?」

妹「だって。お兄ちゃん勝手にあたしを放置してまた一人で出て行っちゃったし」

兄「ごめん。でも親バレしたじゃん? 今は少なくとも言うとおりにするしかないん
だ。あと三年して俺が就職したら、そしたらもう姫から二度と離れない」

妹「・・・・・・一応、ちゃんと考えていてはくれたんだね」

兄「ああ。今二人で家を出たって生活することすらできないから」

妹「お兄ちゃん。あたしね」

兄「うん」

妹「あたし・・・・・・もうやだ」

兄「どうしたの? つうか傘ないの? 濡れるって」

妹「覚悟はしてたんだよ。お兄ちゃんと結ばれたときから、いつかは選ばなきゃいけない
ときが来るって。そのときはパパもママも捨てることになってもお兄ちゃんだけを見て行
こうって」

兄「・・・・・・うん。あと三年待ってくれたら、俺も姫の気持に応えられると思う」

妹「三年も待てないの。もう待てないんだよ」

兄「どうしたの? 何でSOSなんだよ。そんなに寮がつらい? 姫の大好きな家で暮ら
せないことが我慢できない?」

妹「お兄ちゃんの言うことはわかってた。だから三年は我慢しようと思ってたから、つら
くてもお兄ちゃんにはそういう愚痴みたいなメールはしないように努力してたの」

兄「そうか(姫。かわいそうに)」

妹「昨日ママから電話があったの」

兄「そう(どうせ俺と会ってないかとか探りを入れたんだろうな)」

妹「・・・・・・パパとママ、離婚を前提に別居するって」

兄「え? ちょおまえ何を」

妹「もうずっと前からお互いに好きじゃなかったんだって」

兄「ちょ、ちょっと待て。俺は何も聞いてないぞ」

妹「ずっと前から、あたしのためだけに夫婦を演じてたんだって。あたしが大切だから。
あたしのことを愛しているから。だからパパとママはお互いに愛情なんてないのにずっと
仲がいい振りをしてたんだって」

兄「嘘だろ・・・・・・それ、本当なのか」

妹「あたしだって嘘だって思いたいよ。あたしの大好きな家族は、あたしが勝手に思い込
んでいた仲のいい家族なんて本当は演技の上で成り立ってただけなんだって」

兄「姫・・・・・・」

妹「あたしのせいだ。あたしのせいでパパとママは離婚するんだよね? もうやだよ。お
兄ちゃん助けて」

兄「姫(今はとにかく妹を抱きしめよう)」

妹「お兄ちゃん」

兄「・・・・・・(くそが。あのバカ両親が。姫を守れなかったのはあいつらの方じゃねえ
か。あいつら。絶対に許さない)」


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