89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/17(土) 08:15:04.64 ID:eIELNB2wo
<おまえのおかげで目が覚めた>
兄(自分でもひょっとしたらとは思っていたけど。他人にはっきりと口に出されると本気
で死にたくなるな)
兄(俺の気持があいつにとってそこまで迷惑だったとしたら。それなのに俺のことを想っ
て優しい嘘をついてくれていたのだとしたら)
兄(もうやめよう。妹と彼氏との関係を探る意味なんてない。妹友の言うことには残酷な
ほど説得力がある)
妹友「・・・・・・お兄さん?」
兄「ああ」
妹友「ごめんなさい。お兄さんには真実に目覚めて欲しかったんですけど、ちょっと急ぎ
過ぎました」
兄「いや。これくらいはっきりと言ってもらった方がよかったよ」
妹友「そうですか」
兄「ああ。でないと、このまま妹を監視して妹がおまえの兄貴とキスをしたところを目撃
したとしても、おれはまた都合のいい幻想でその場面を解釈しちゃったろうからな」
妹友「お兄さん」
兄「しかしおまえってよくそこまで人の気持がわかるのな」
妹友「それは」
兄「それにどうしてそこまで俺に厳しい、じゃなくて俺のことを考えてくれるんだ」
妹友「まあ、お兄さんを見るのも妹ちゃんをみるのも、あたしにとっては鏡を見ているよ
うなものですからね」
兄「え?」
妹友「いえ。何でもありません。それよりあたしたちも図書館内に侵入しましょう」
兄「俺もう帰る」
妹友「妹ちゃんとお兄ちゃんの仲を見届けないんですか?」
兄「もういいや。おまえの言うとおりだと思う。これ以上妹に迷惑をかけるわけにいかな
いし」
妹友「そうですか」
兄「ああ。今日はありがとな。おまえのおかげで目が覚めたよ」
妹友「・・・・・・それならよかったですけど」
兄「まあ、もう少ししたら引越しだしな。妹と物理的に離れれば俺も妹離れができるだろ
う。妹の方はとっくに兄離れできてるみたいだし」
妹友「そこまでは言ったつもりはないのですけど」
兄「いや。じゃあ、今日はありがと。またな」
妹友「・・・・・・またです。お兄さん」
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